【閉店】丸長桜台店@桜台
|2023年6月28日
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|2011年2月28日
桜台名物(?)のオバちゃんに会ってみたくて、桜台丸長に初入店。
いろいろ噂を聞いているので、内心ビクビク。
引き戸を引くと、「ハイ、カウンター1番奥ね。」と、すかさず座席指定が入りました!
桜台丸長 外観
読み方は、「マルナガ」ではなく、「マルチョウ」です。
丸長の「長」は、長野県。創業者が長野県出身、信州そばの蕎麦職人だから。
「丸」は、桜台丸長ののれんにも書いてあるように、「長」という文字を丸で囲んだロゴを使っているから。デパート丸井が㋼だったのと同じ。
創業者は、青木勝治氏。戦前、日本橋で蕎麦屋を経営。荻窪で鰻屋も展開。
戦争で、すべて閉店し、長野に疎開。
終戦後、実弟の青木保一氏、青木甲七郎氏と上京。
義弟の山上信成氏、遠縁の坂口正安氏が加わり、土地勘があった荻窪で、1947年12月荻窪「丸長」を開店。
当時は配給制で、闇市では中華系具材が比較的入手しやすかったのと、そば粉の入手が困難で、小麦粉の方が入手しやすかった事などから、仕方なく(?)、そば屋ではなく、ラーメン屋を始めたんだとか。
その後、青木保一氏が阿佐ヶ谷「永楽」、青木甲七郎氏が荻窪「栄龍軒」、山上信成氏が荻窪「丸信」として独立。
阿佐ヶ谷「永楽」に加わっていた、坂口正安氏が、1951年中野「大勝軒」として独立。
中野店が手狭になってきたことから、坂口氏が1954年代々木上原「大勝軒」を開店。
代々木上原を本店とし、支店になった中野を任されたのが山岸一雄氏。
山岸一雄氏は、17歳の時、阿佐ヶ谷「永楽」で修業を始め、坂口氏独立の時、中野「大勝軒」へ。10歳ほど年上の坂口氏を「兄貴」と呼んでいたんだとか。
その山岸氏が、1955年4月、つけ麺を開発、「もりそば」として中野「大勝軒」で商品化。
と言っても、つけ麺は元々、丸長グループの賄い。出前などで忙しく、わざわざ作る時間がない丸長の従業員が、ざるに残った麺を集めておいて、湯呑みに入れた醤油ダレをスープで割り、ざるそばのようにすすっていたのが始まり。当然、具なし。
山岸氏が、いつも通り、賄いを食べていたところ、厨房を覗き込んだ常連客が「俺にも食わせてくれよ」と言ったのが始まり。「兄貴(坂口氏)」は、賄いをお客さんに出すことに反対したものの、山岸氏が中野店で「もりそば」としてメニューに加えた。数年後、坂口氏も「つけそば」として代々木上原店でメニュー化。
⇒外部リンク:メニュー紹介(東池袋大勝軒ホームページ)
1961年6月6日山岸一雄氏が、東池袋「大勝軒」として独立。後に「大勝軒のれん会」を立ち上げ。
ここで、同じ「大勝軒」という名前でも2系統が生まれ、山岸氏の弟子による「東池袋系大勝軒」は、つけ麺を「もりそば」と呼び、「大勝軒のれん会」を形成、「丸長のれん会」には非加盟。一方、山岸氏を除く坂口氏の弟子による「丸長系大勝軒」は、つけ麺を「つけそば」と呼び、「丸長のれん会」に所属し、「大勝軒のれん会」には非加盟。
・・・脱線しすぎです。江古田の丸福大勝軒を紹介する時に、書く事がなくなっちゃったじゃん。
「丸長」に話を戻すと、1959年に丸長系出身者による「丸長のれん会」を設立。
しかし、丸長グループの間で、つけ麺は全く広がらず、メニューとして採用したのは坂口氏の系列だけ。どうやら、その返が丸長グループと東池袋系大勝軒を分けた原因かも?
1975年頃、つけ麺ブームが起こり、それに乗っかる形で、ようやく荻窪「丸長」や目白「丸長」でも、つけ麺メニュー化。のれん会の講習会などでグループ全体に広める。
目白「丸長」は、創業者の弟である青木熊太郎氏の息子で、荻窪「丸長」で修業した青木嘉郎氏が1954年12月に独立。
桜台「丸長」は、「目白で修業した人」という噂だけれど、熊太郎氏の孫という記述も発見。
⇒外部リンク:ラーメンは文化だ様
もしかして目白初代店主の息子さん?
でも、なぜか桜台丸長は、「丸長のれん会」には非加盟という噂。
「目白出身」「孫?」「のれん会非加盟」「オープン日」。
このあたりのキーワード、質問してみたいけれど・・・
店主は忙しそうだし、オバちゃん(奥さま)には、・・・聞く勇気がありませんでした。
なんだか、前置きがとんでもなく長くなりましたが・・・
注文してた野菜つけめんが到着(唐突過ぎる)。
野菜つけめん850円
こちらの特徴は、麺が「ぬるい」こと。ゆで上がった麺は、水道水で軽く洗うけれども、冷水でしめるわけではなく、生温かい状態で出す。
そもそも、つけ麺は、ルーツが賄いなので、冷水でしめるなんて面倒な事はしていなかった。
他の丸長で食べたことはないけれど、丸長グループでは当然のこと・・・なのかと思ったら、他の丸長は、どの店も冷たいらしい。桜台オリジナル?
もう1つの特徴は、「すっぱい」こと。今まで食べたつけ麺の中で、ダントツで1番酸味が強い。他の人の口コミでは、酸味と辛味が強調されているけれど、それほど辛くはなかった。
甘さはほとんど感じない・・・と思っていたら、突如、すごい甘味が!
どうやら、ネット情報によると、底にザラメが残るから、食べる前に入念にかき混ぜなくてはいけないようで。次から気をつけよう。
⇒外部リンク:ラーメン一期一会様
なお、このお店にはルールがあります。
店内で携帯禁止。子連れでの入店禁止。
この2つは、お店の外にも明記されているルール。この他に、暗黙のルールが。
まず座席指定。お店に入ると、オバちゃんから指示があります。
外で並んでいる時は、先客が出て来ても、決して勝手に中には入らず、オバちゃんが顔を出して、呼び込むまでは、外で待機。
スープ割りしてほしい時は、厨房から取りやすいように、カウンターの上に器を置く。
ネットではいろいろ書かれているけど、私の在店中には、ルールを知らずスープ割りを頼んだ人も、「カウンターの上にこうして置くんだよ!」と怒られることなく、器を席まで取りに行っていたし、食べ終わってから会話して長居している2人組も、「忙しいんだから早く帰って!」と怒られてはいなかった。
内心ビクビクしていたけど、私の在店中には、ネットで言われているような事はありませんでした。
逆に、あれだけの繁盛店になると、テキパキと「仕切りたがる」人が居ないと、廻らないと思う。
これから何度か通って、オバちゃんに顔を憶えてもらったら、いつか質問する勇気も沸いてくるのかな・・・
場所はこのへん